動物としてのクルマ  ―求められる走破性―


 植物はじっとしたままで生きていくことができるのですが、動物は食べ物をもとめて移動しなくてはなりません。そのため移動する方向が生じて動物の身体に前後ができました。また、前に移動するための器官(足やヒレなど)も必要になりました。
 今日、スクリュー、キャタピラー、ジェット噴射など、人間が考え出し、人工的に作り出した移動のための装置のほとんどが動物の器官として存在するそうです。

 ところが車輪だけは例外です。車輪を持つ動物はいません。
 その理由は、人類が出現して道路をつくるまでは、大地が平坦ではなく立体的だったからだと思われます。車輪は段差を乗り越えるのに適していません。だからほとんどの動物は移動のために「足」を選び、ナメクジやカタツムリなどの一部の動物は「キャタピラー」を採用したのでしょう。ここで問題になっているのは、”いかに走破するか”であります。

 人間は道路を整備し、平坦な地面を作りました。クルマはそこを移動する動物のようです。

 スマートというクルマは高い走破性を誇っています。この走破性を得るために捨てているものは多くありますが、その価値は十分にあります。

 ここでいう走破性とは、砂漠を疾走したり岩山を登ったりということではありません(そういうところに持って行きたい気もしますが)。狭い路地に停められた自転車を避けたり、予期せぬ事故や工事により経路を変更したりUターンしたり、など日常によくある状況下での走破性のことです。
 
 地味な走破性の高さですが、この性能は本当にありがたく思います。


参考文献:『人間・動物・機械 ―テクノ・アニミズム』 奥野卓司 著  角川oneテーマ21
参考HP :(生物にも回転があることがわかったらしいです)


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