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 (日⇔英)翻訳不可能!その2  [意味の幅が違う]


 以前書いた、(日⇔英)翻訳不可能!、のところでも取り上げたのですが、違う言語システム間では、一見同じモノを指す言葉でも、そこにこめられた意味には若干の(時には大きな)ズレがあるのです。意味の幅が違うというか、守備範囲の違いがあるのです。

 これをどうやって表現すればいいのかな・・・、と常日頃から考えていましたところ、文化によって虹の色の数が違う、ということを知りました。さっそくネットで調べてみると、このことに関して取り上げているサイトを見つけました。
 日本語(という言語システムの中)では虹は7色あるとされていますよね。それが他の言語システムでは事情が違うのです。

 お時間の許す方は以下をクリックしてください。


 ■虹の色数の話 http://enkan.fc2web.com/zatu/18.html

 虹は何色ある? http://www4.plala.or.jp/NRC/rainbow.htm


 上記のサイトをみていただけると、虹の色の数について、よくわかっていただけると思います。
 で、ここで私の言いたいこと、つまり、二言語間の完璧な言葉の翻訳が不可能である、ということを説明するにあたり、以下の一文を、「虹は何色ある? http://www4.plala.or.jp/NRC/rainbow.htm」さんより引用させていただきます。

 「驚きは中近東です。こちらでは、五色とされています。 緑と青と藍が一色で青とまとめられています。」

 上記の文章では、日本語における、緑・青・藍、の三色は、中近東では、青、これ一つでまとめられているということです。これにより、「日本語での緑は、中近東の人たちは何というのか?」 とか、「青は何ていう?」とかいう質問はナンセンスであることがわかってもらえると思います。逆もまた然りで、緑・青・藍を青でひとくくりにしている人たちにこの三色の違いを説明するのは至難の業です(まあ、LとRの発音の違いが日本人に分かりにくいのはいい例ですね)。

 虹の話を例に出しましたが、このような、全体からそれぞれの単語の意味の幅を見つけ出すということを考え出し、言い出した人は言語学者のソシュール(1857-1913)という人で、この人のアイデアから、構造主義というものが生み出されました。この構造主義、勉強されることをお勧めします。世界の動き、考え方、人々の思考のありかたがよくつかめますよ(^^)。

 ちょっと脱線しました。とにかく言いたいことは、外国語の言葉、単語の意味は日本語のそれとイコールの関係ではないということです。

 では、外国語の言葉、単語をできるだけ正確に学ぶにはどうすればよいのか・・・。
 また、今度、この学習法について書きます。


 ソシュール、構造主義については、「寝ながら学べる構造主義」内田樹 著 がおすすめ。第1章と第2章だけでも読んでみて(^^)v。


                          2004.11.23




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